みなさま、こんにちは
本日は、7月度課題研究発表【第Ⅸ】テーマ:電力事情についてです。
1.テーマを選んだ理由、その問題意識
身近にありますが、なぜそういった事が起こるのかと気になる点が多く知らない事もある為、興味を持ちました。
6月に全国的に記録的な猛暑になった今年、5月に新設された「電力需給ひっ迫注意報」が東京電力管内で発令されました。「電力需要ひっ迫注意報」は予想される電力の需要(使用量)に対して、供給量の余力(予備率)が5%以下の見込みになった場合、前日の16時頃に経済産業省エネルギー庁より発令されるようになっているみたいです。
また似たものとして、「電力需要ひっ迫警報」がありますがこちらは、予備率が3%以下の見込み、または下回った場合、発令される警報みたいです。こちらは2012年から運用が開始されて2022年3月に初めて発令されました。
発令された電力需要ひっ迫注意報は6月30日で一度解除されましたが、そもそもなぜこんなに電力需給が厳しくなってしまったのか疑問に思い調べてみました。
2.調べた結果どのようなことがわかりましたか。
また、得た知見を今後どのように生かしていきますか。など、設問にこだわらずに自由に記載してください。
1番の要因として6月に記録的な暑さが続いたことが大きく、冷房の使用による電力需要が急増しました。政府や電力会社も、急だった為十分な準備ができていませんでした。今年の夏は電力の需給が厳しくなる予測で節電が呼びかけられており、電力会社も夏に備えて電力を確保しようと、停止していた火力発電を復活させようと予定していました。
また、発電所の補修時期も、需要が高まる時期にかぶらないように対応していました。しかし、そのほとんどは7月からの運転開始予定であり、6月末の電力ひっ迫には間に合いませんでした。
このような気候状態では、太陽光発電の出力に頼ることができるのではないかと考えられますが、太陽光発電の出力は昼がピークであり、まだ明るいと思われる夕方でも出力は5分の1程度まで落ちるそうです。さらに、発電した電力を蓄えておく蓄電池の性能もまだ十分ではありません。
また、太陽光発電が増えすぎると電力の供給力が足りなくなっている理由にもなっているようです。太陽光発電が増えると、火力発電の稼働率が落ちてしまうようです。電気は需要と供給が常に一致していないと、停電が起きてしまうという特性があるみたいです。これはバランスが崩れると電気の質が悪くなり、発電機が故障を防ぐために自動的に停止して、広域停電となってしまいます。
太陽光発電は夜は発電できず、天気にも左右されます。このため太陽光発電が稼働できない時は、火力発電が需要に応じて供給量を調整しています。火力発電所は安定して昼夜稼働を続ければ効率が良くなり、稼働率が上がりますが、短時間だけ動かすと効率がとても悪いので、メンテンナンスにコストを割くことが厳しい状態です。その結果、もともと老朽化した火力発電所が多かったこともありますが、全国で火力発電の休止や廃止が増えてしまいました。原子力発電も福島第一原子力発電所の事故後、厳しい規制基準を導入しましたが、地元の同意等、簡単に再稼働を進められる状態ではありません。
今回はなんとか電力ひっ迫を乗り越えることが出来ました。節電を呼びかけてそれに答えてもらったり、企業の自家発電分を大量に供給してもらったことが大きな助力となったようです。また電力会社側の動きとしては、他の電力会社の管内から電力の融通を受けことが挙げられます。その他にも、揚水発電が挙げられます。揚水発電は、ダムの水を高い場所にくみ上げて、低い場所に流す際の水の流れで発電する方法で、夜のうちにくみ上げた水を、電力が足りない時に放出して発電する事が出来ます。これを太陽光の出力が落ちる夕方に集中させて、一番厳しい時間帯をしのいだようです。こうした様々な対策を総動員して、乗り切ることが出来たみたいです。
現在は、火力発電の追加増強分が稼働しているはずですので、改善はされていると思います。しかし厳しい状況は続くようで、政府の見通しでは、安定供給に必要最低限とされている3%は少し上回るが、余裕がある状況ではないようです。火力発電所に大きなトラブル等があれば、すぐに危険な水準となる可能性があります。残りの夏も、体調を崩さないように気をつけながら、節電を心がけていく必要があると思いました。